風邪やインフルエンザの予防にエキナセア

　エキナセア（ムラサキバレンギク、紫馬簾菊）は北アメリカ原産のハーブ（薬草）です。免疫力を高める効果があることから、アメリカ先住民の間で古くから愛用されてきました。虫刺されや蛇に噛まれた場合の傷口の洗浄にも使われたとか。その素晴らしい薬効が評判になり、現在ではヨーロッパにも広がっています。ドイツの研究ではエキナセアを投与することにより風邪をひく回数が減少し、ひいた場合も治癒が早くなり罹病期間が短縮され、風邪の症状である喉の痛み、咳、鼻水や発熱なども緩和された、という報告があります。ハーブ先進国のドイツではエキナセアは医薬品です。

　エキナセアにはいくつか種類があり、エキナセア・アングスティフォリア、エキナセア・パリダ、エキナセア・プルプレアの3つが主に薬草として使われています。サプリメントでよく使われているのはエキナセア・プルプレアです。これが最も研究が進んでいて、その薬効が確かめられているからです。

　エキナセアは免疫賦活物質を豊富に含んでいます。多糖類やフラボノイドがそれです。エキナセアを摂取すると、マクロファージの貪食作用が活性化されることが明らかになっています。マクロファージは白血球の一種で体に入ってきた細菌やウイルスを取り込んで退治する役目を担っています。リンパ球の機能も上がります。インターロイキンやインターフェロンの産生を促します。多糖類やフラボノイドに刺激されて免疫系が活性化することにより、風邪やインフルエンザなどの感染症やヘルペスのようなウイルス感染症の予防、治療に効果があると言われています。

　風邪の予防にエキナセアを摂る場合は、2週間摂取したら1週間休む、というサイクルが推奨されています。エキナセアは多糖類やフラボノイド、糖タンパク質などによって、人間の体の免疫を刺激して免疫機能を高めています。エキナセアを長期間摂取し続けていると、体がエキナセアの刺激に慣れてしまって、免疫賦活作用が弱まってしまいます。それを阻止するために、休む期間を設けて体をリセットすることが必要なのです。ドイツのコミッションEは、エキナセアを8週間以上続けて摂取することを禁止しています。副作用のせいではなく、効果が薄れてしまうからです。

Natural Factors, Echinamide, Clinical Strength, 60 Softgels

　化学肥料と農薬を使用していないオーガニック（有機栽培）のエキナセアから特許プロセスによってエキナセアエキスを抽出した8倍濃縮エキスのエキナセアサプリメントです。EchinamideというR＆Dテクノロジーズ社の高品質のブランド原末を使用しています。多糖類（ポリサッカライド）を始めとしたエキナセアの主要活性物質3つがきちんと標準化されていてしっかり含まれています。

　エキナセアはアメリカ先住民を始めとして欧米でも長年使用されてきた素晴らしいハーブですが、自己免疫性疾患やエイズ（HIV）、白血病、結核を患っている方は摂取してはいけません。かえって免疫力が低下する可能性があります。ただしこれは可能性の話であって、実際に自己免疫性疾患の患者に副作用が起きた、という報告があるわけではありません。またキク科の植物なのでキク科アレルギーを持っている方も摂取は禁物です。