ビタミンEは天然のミノキシジル、リアップ（AGA治療薬）

　ミノキシジルは高血圧を治療する薬として開発されました。しかしその血管拡張作用が薄毛に効果があることがわかって発毛剤として売られることになりました。現在では日本でもリアップという名前で一般用医薬品として売られています。AGA（男性型脱毛症）の治療薬の定番ですね。

　ミノキシジルは元々高血圧の治療薬として開発されたことからわかるように毛を直接生やす作用はありません。あくまで血管を拡張する作用のみです。血管が拡張された結果、血流が改善されて毛根に栄養が行き渡って発毛を促すという仕組みです。なら同じ血管拡張作用のあるものを摂ればミノキシジルと同じように発毛を促進することができるはずです。

　血管拡張作用のあるサプリメントはいろいろありますが中でも強力なのはビタミンEです！ビタミンEは大きくわけるとトコフェロールとトコトリエノールの二つにわけられます。ミノキシジルの代替として使えそうなのはトコフェロール、その中でもアルファトコフェロールと呼ばれるものです。アルファトコフェロールは人間の体が最も利用しやすい一番生理活性の強いビタミンEです。トコフェロールは末梢血管の血行を改善してしもやけや手足の冷えを治すユベラという薬でも使われていますね。ビタミンEには血管の収縮を促す物質の生成を抑制する働きがあります。これにより毛細血管を拡張して血流を改善することができるんですね。

　またビタミンEは抗酸化作用を持っています。ビタミンEは細胞膜に存在していて、脂質が酸化するのを防ぐ強力な抗酸化作用を持っています。だから過酸化脂質の生成を防ぐことができます。過酸化脂質が生成されると血液をドロドロにして血行を悪くしてしまいます。血行が悪くなると毛根に栄養が届きません。ビタミンEが過酸化脂質の生成を防いで血液をサラサラにすると毛根にしっかり栄養が届き髪が生えてきます。

　ビタミンEトコフェロールには天然と合成があります。優れているのは天然の方です。ビタミンCは天然と合成の間に何の違いもありませんが（ただし天然ビタミンCにはビタミンC自体は全く同じでもビタミンCの効果を助ける成分が含まれていることが多いです）、ビタミンEは天然と合成の間にはっきりとした違いがあります。天然の方が断然上です。ビタミンEを買う時は必ず天然ビタミンEを購入しましょう。

　天然ビタミンEにもいろいろ種類があります。酢酸トコフェロール（d-alpha tocopheryl acetate）、コハク酸トコフェロール（d-alpha tocopheryl succinate）、天然トコフェロール（d-alpha tocopherol）と主に3種類あります。私は3種類とも試しましたが、一番優れているのは天然トコフェロールです！はっきり言って天然トコフェロールと酢酸トコフェロール、コハク酸トコフェロールは同じビタミンEとは思えないくらい桁違いの効果の差があります。天然トコフェロールの血流改善効果は抜群でした。すぐに肌がすべすべになりましたよ。

　その強力な抗酸化作用で酸化を防ぎ細胞膜を安定させるのでホルモンを正常化する効果もあります。おかげで元気いっぱいにもなりました。さすがは若返りのビタミンと呼ばれるだけのことはあります。

　私が摂ったのはこれです。

Life Extension, Vitamin E, 400 IU, 100 Softgels

　ひまわり油由来の天然トコフェロールです。値ははりますが品質は最高級のライフエクステンション社のサプリメントです。ひまわりはキク科の植物なのでキク科アレルギーがあるという方は大豆油由来の天然トコフェロールの方がいいでしょう。

Nature's Way, Vitamin E-400, 100 Softgels

　ビタミンEは脂溶性ビタミンなので食事と一緒に摂りましょう。

　またビタミンCを一緒に摂るとビタミンCが役目を終えたビタミンEを復活させてまた働けるようにしてくれて効果が倍増するのでお勧めです。ビタミンCにはコラーゲンの合成を助ける働きもあるので発毛促進にも効果的です。

　ビタミンEトコフェロールのトコフェロールは子供を産ませるという意味です。ホルモンバランスを安定させ男女の生殖機能を健康に保つ働きがあります。ビタミンEはセックスビタミンでもあるんですね。

　脂溶性ビタミンは体に蓄積されるので過剰摂取の危険があるのですがビタミンEは脂溶性ビタミンでありながら割と短時間で体外へ排出されるので過剰摂取の危険がビタミンA、ビタミンDと比べて少ないという利点があります。だから用法用量を守っていれば過剰摂取はあまり心配しなくても大丈夫だと思います。ミノキシジル、リアップが深刻な副作用を生じる危険があることを考えればビタミンEの方がずっと安全と言えるでしょう。